Return to Forests -田舎暮らしの楽しみ方-

兵庫の田舎で暮らす木工家です。自然に囲まれた日々の暮らしを綴っています。

椿油ができるまで

椿の実の収穫時期です!

 

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りんごみたいでとってもきれい。

皮をむいて中身を取り出すのですが、

皮もなんだかアップルティーのようないい香りです。

 

椿油を抽出するためにたくさん収穫。

 

仕事では、鉋の刃や台につける油に、

普段はスキンケアに使おうと思っています!

 

家の周りは椿の林がありたくさん植っているのですが、

春先に試しに椿油を絞って、家でとれたニホンミツバチのミツロウと混ぜて作ったクリームが

非常に良かったので、もっと油をとろう!と

週末に父といそいそと椿の実の収穫をしました。

 

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前回作ったミツロウと椿油のクリーム

 

すでに弾けて落ちているものも多かったのですが、

1.5キロほどとれました!

 

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ここからは、ひたすら硬い殻を割って

中身を取り出していく作業です。

それがまたとても面倒なのですが…(椿油が高い理由がよくわかります。)

 

このために圧搾機も購入したので笑

ぼちぼち頑張っていきます!

 

 

初めて製作した椅子が完成しました!

暑さで毎日バテており、

(仕事場の工房はクーラーありません。

ここ数週間はずっと35〜37度の毎日でした…)

ブログを更新する気力が残されていませんでした。笑

 

 

 

さてさて、暑さへの言い訳はこの辺にしておき

最近の仕事について書きたいと思います。

 

昨年の12月にIT関係の仕事をやめ、

3月くらいから本格的に木工を始めていたのですが、

今までは、お盆や作業用の引き出し、小物類を作っていました。

 

ただ、師である私の父は椅子をメインで作っています。


なので椅子作りにはずっと憧れていて、

今回の椅子を作れる!となりとても嬉しかったのです。

 

完成した椅子がこちら。

 

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tataraシリーズの、M-typeという椅子。座には杉と柿渋染めの麻布を使用しています。

 

この椅子が完成するまでに、

何度失敗したか分からないくらい何度も失敗しました。笑

 

組んだはずがちゃんと組めてなくて隙間があいていたり、

(もちろんやり直し)

 

ふと気を抜いた時にいらんところ切ってしまったり、

(すごい速さで回っている刃は怖い)

 

ドリルで穴を貫通させてしまったり。

(ほぼ完成!の段階で腕部分にでっかい穴があきました。笑 あの絶望感たるや…)

 

 

こんな感じでとんでもない失敗をしてはやり直し、失敗してはやり直し…

を繰り返してやっと形になりました。

 

無駄にしてしまったケヤキさん、ほんとごめんなさい。

 

 

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2日目が終わったところの様子。

 

出来なさすぎる自分、

溶けるような暑さ、

いつも汚い私の作業台の上、

血を狙ってやってくる蚊とアブたちに

イーーーーーー!!!となりながらも、

初めての椅子作りは非常に楽しかったです。

 

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いつもごちゃごちゃしている私の作業台の上

 

今回は、製作に1ヶ月くらいかかってしまいましたが、

こんな遅さでは話になりません。

 

”職人”と呼べる兄弟子(女性だから姉弟子?)なんかは

流れるように椅子を完成させていきます。

 

私もそれ目指して頑張るぞ〜!!

 

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2脚並ぶと、椅子同士で会話しているみたいでとても愛らしい〜!

 

 

栗のトレイができるまで

いつも日々の手作りやスローライフについて

綴っていて忘れられがちですが、

私、本業は木工です。

 

とは言っても、まだまだ新米で

フルタイムで本格的に始めてからは

半年も経っていません。

 

失敗ばかりしています。

 

学生時代や会社員生活では

失敗する前に確認/修正できる状況が多かったので

大きな失敗ってあまり経験したことがなく、、

物理的に失敗する木工は結構きついです。笑

 

しかも、普通では考えられないような

とんでもない失敗ばかりするので泣きそうな日々ですが…

失敗は成功のもと!同じ失敗は二度としない!

と前向きにやっています。💪

 

前置きが長くなりましたが、

今回はとーっても素敵なご夫婦から、

5年目の結婚記念でご注文いただいた

栗のトレイについて書いていきたいと思います。

 

栗のトレイは、元々刳物から木工を始めた父の指導のもと、この半年間で何枚か作りました。

 

写真は2枚目に作ったトレイです。

 

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写真のようなトレイになるまでには、まず製材から始めます。

 

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写真は、切って短くなっていますが、

元々はもっと長いものでした。

 

何を作るにしても製材をするのですが、

私が木工を始めて1番驚いたことかもしれません。

 

えっ!?こんな大きな木の塊を私が製材すんの!?

と思いました。緊張します。

 

これを、きれいに板にしていきます。

 

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輪郭を決めたら、荒削りです。

ディスクグラインダーでギャーっと削ります。

 

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できるだけ機械で削り、次は鉋で荒削り。

 

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今まで父の鉋を借りていたのですが

そろそろ借りるのを卒業しようと思い

自分の鉋を作りました。

 

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父が地元の鍛治屋さんと知り合ったことで生まれた鉋仕上げでは、

(サンドペーパーを使わずに鉋で仕上げることをいいます。)

様々な形の鉋が必要になってきます。

 

作るものの形に応じて、自分たちで色んな鉋をつくります。

 

鉋の作り方はまた別途書きたいと思います。

 

荒削りができたら、きれいにしていって、

仕上げをして、染めて、磨いて、完成です。

 

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磨きのパートも非常に大切です。

父が開発に携わっている撥水セラミックというガラス塗料を使用するのですが、鉋仕上げとの相性もよく、磨けば磨くほど、木の艶がでてきてピカピカになるんです。

 

木に非常によく浸透し、空気中の水分と反応することでガラスになるため撥水性抜群です。

 

食品安全も取得済みなので安心して使えます。

 

磨かなくても触っていると、

年月と共に自然とピカピカになるのですが

納める前にその状態に近づけます。

 

どんな風に使ってほしいかという

メッセージのようなものかなと思っています。

 

刳り物って、とっても難しいです。

 

例えばトレイであれば

トレイの中でどれだけ自分の世界を表現するか。

 

刳物に限らず、ものづくりでは自分の世界を表現するって1番大切なことですよね。

 

自分の世界って何だろう?

そもそも私って…?

 

というところまで考えさせられます。

まだまだですが、日々考えます。

 

 

今回は日々の仕事のことを書いてみました!

また、少しずつ木工について

書いていきたいと思います。

自家製メンマづくりに挑戦!

裏山で採れる真竹のたけのこの話は以前書きましたが

 

returntoforests.hatenablog.com

 

そのままで食べるには少し成長しすぎたたけのこを

メンマにしてみよう!ということで、

メンマを作りました。

 

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1週間発酵させたもの

1ヶ月発酵させたもの、2つを作りました。

 

味は、ふたつともびっくりするくらい美味しい!

芋焼酎のお湯割りに最高に合います。

 

1ヶ月発酵させたもののほうが

よりメンマっぽかったです。

 

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父の日にプレゼントした伊佐美

ロックも試してみましたが、やっぱりお湯割りが最高ですね。笑

 

さてさて、メンマの作り方ですがざっくりこんな感じです。

 

①少し大きめのたけのこを採ってくる

 竹になりかけのよりも、大きめのたけのこのほうが美味しいです。

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②皮をむいて茹でる

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③好きな大きさに切り、塩をまぶす。

 塩の量は、たけのこに対して7%くらい入れると綺麗に乳酸発酵ができます。

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④重石を置いて、水が上がってきたらOK! そのまま1週間〜1ヶ月以上おく

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⑤塩抜きをして、天日に3日ほど干す。

 カピカピになりすぎると、戻すのが面倒なのでいい具合で。

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⑤味付けをする。お好みですが、私はごま油、ラー油、紹興酒、醤油、鶏がらスープ、みりんを好きな味になるまで入れて調整しました。

 

⑥焼酎のお湯割をちびちび飲みながら食べる

 

お酒のおつまみに最高です。

市販のものよりも優しい味がしていくらでもたべれてしまいます。

 

なかなかスローフードですが、ぜひお試しあれ〜!

手作りせっけんの作り方

以前記事に書いたすだちのお花で作った

エッセンシャルオイル

 

returntoforests.hatenablog.com

 

わりといい香りに仕上がりましたが

そもそもエッセンシャルオイルの使い方がよくわからず…

全部石鹸にしちゃえ〜!と石鹸を作りました。

 

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熟成中の石鹸。まだまだ油の黄色をしています。

できた石鹸の使い心地は、とてもいいです。

泡立ちがすごい。

 

敏感肌の母も、洗顔に使っています。

 

オイルで作った石鹸なので、

服についた化粧品などの油汚れもよく落ちます。

 

ただ、肝心のすだちのお花の香りはというと…

全くしません。笑

 

あの二度の試み(前回の記事参照)は一体何だったんだ、、、

と思うくらい無臭です。悲しい。

 

さてさて、石鹸の作り方ですが、

大まかに二つあります。

 

苛性ソーダを使う方法と、使わない方法。

 

苛性ソーダは、強アルカリ性なので

取り扱い要注意です。

 

購入の時には印鑑が必要だったり、ちょっと面倒なのですが

仕事で苛性ソーダを使う関係で我が家にありました。

 

なので、今回は苛性ソーダを使う方法を採用。

 

苛性ソーダですが、使用する際は本当に注意してください!

 

目に入ると失明の恐れがありますし、

水に溶かす時は発熱するので火傷の恐れがあります。

 

手についた場合はすぐに洗ってください。

皮膚が溶けてしまいます。

私は、指にベトベトについて指紋認証ができなくなりました。笑

 

苛性ソーダを使う場合は、

・苛性ソーダ

・精製水

・油

この3つの材料を混ぜるだけです。

 

油によって、鹸化率が違うようなので、

下記のサイトを使って量を計算しました。

 

手作り石鹸用アルカリ計算機

 

まず苛性ソーダと精製水をまぜ(※高温注意)

40℃くらいになるまで冷まします。

ここに油を入れ、さらに混ぜるだけ。

 

始めの20分間は休みなく混ぜ続けます。

 

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苛性ソーダ+水+油を入れて混ぜます。

だんだんと白っぽくどろっとしてくるので、

あとは様子をみながら適当に混ぜます。

 

ここで大切なのが、保温です。

常に40〜45℃くらいに保っておかなければ、固まりません。

 

あと、石鹸に気泡を入れないためにも

ハンドミキサーは使わず、手動で混ぜます。

 

と言いつつ、私は保温をし忘れ、

1時間くらい混ぜても全然固まらへんやん!!!と焦り、

ハンドミキサーでゴリゴリ混ぜました。笑

 

 

ただ、保温をしていなかったので

どれだけ混ぜても固まりませんでした。

 

ただただ気泡を増やしただけの結果に。笑

 

とにかく、保温が大事です。

 

白っぽくなってきたら、あとは型に入れて

保温しながら24時間置きます。

 

型は、パウンドケーキの型にクッキングシートを敷いて使用しました。

 

24時間経ったら、切って4週間ほど乾燥・熟成させます。

 

 

出来立てはまだアルカリ性が強く、使用できないようです。

乾燥させている間にも鹸化は進んでいるそう。

 

4週間経ったら、こんな感じに白くなりました。

 

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ズボラなので、とーっても適当に作りましたが 

【楽天市場】石けんの作り方:カフェ・ド・サボン

こちらに非常に詳しく丁寧に作り方が書いてありますので、

試される方は、こちらを参考にしてください!

 

 

ふわふわ100%天然酵母パン

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ふわふわ、もちもちな我が家の天然酵母パン

天然酵母パンというと、酸っぱくてあまり膨れていないパン

というイメージはありませんか?

 

我が家の天然酵母パンは、ふわっふわでもちもち、

と〜っても美味しいパンです。

 

ほんのり甘く、バターとの相性も抜群でたまりません。

 

「このパン危ないな。食べ過ぎてまうわ」

と毎朝1枚で我慢しながら食べています。笑

 

去年養蜂していたニホンミツバチが残してくれたハチミツから

天然酵母をおこします。

 

ニホンミツバチは、残念ながらアカリンダニにやられてしまい、

全滅してしまいました、、、。

 

今年は、一瞬来そうになっていたのですが、

巣がお気に召さなかったのか、来ませんでした。

ハチの観察という日課がない寂しい夏を送っています。

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こちらは、ハチミツ水にすったりんごを入れたバージョンです。

上の写真では、すったりんごを入れていますが

最近はりんごは入れず、ハチミツ水だけで発酵させています。

 

すったりんごを入れると、発酵するとりんごが上にあがってくるので

とってもわかりやすいですよね。

 

ハチミツと水だけで発酵させると発酵しているかどうかがわかりにくい。

 

4日くらいしたら沈殿物が瓶の底に溜まってきて、

二酸化炭素の泡は、ポツポツしか上がらず、

ああ、もうあかんかなと思うのですが、実は発酵しているんです。

 

ブドウ糖を入れてみると、シュワ〜〜〜〜っと

瓶から溢れ出てくるくらいすごい勢いで泡が出て来ます。

 

天然酵母パンはパンになるまで1週間以上かかるので

難しそう、、と思いがちですが、発酵さえうまく行けば

とーっても膨れて美味しいパンになります!!

 

ぜひ、試してみてください。

 

 

 

サンド豆の収穫期

今は、絶賛サンド豆の収穫期です。

毎日40本くらい採れます!

 

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1日でどーんと大きくなるので、

見落としがないか隅々までチェック。

 

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このサンド豆、ヌカだけで育てているのですが

とーっても美味しい。甘い!

 

普段はお醤油とカツオ節をかけて食べるのですが、

何もかけず、茹でてそのままが1番美味しい。

 

あまりサンド豆が好きじゃなかったので、

なんで他の豆にせぇへんかったんやろ…と

少し後悔していたのですが笑

 

毎日でもいけます!

自分で育てたからおいしさ倍増!

 

“三度豆”=三度撒ける豆と呼ばれているくらい、

サンド豆の一生は短いです。

 

我が家は三度撒く予定はないので

あと少し楽しみます!

 

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ニンジンも頑張ってるよ